ベースライン: Baseline
ソフトウェアライセンスの最適化をも視野に入れたIT資産管理システムを構築する際に、システムを運用開始するために必要となるデータを入力し、ベースラインを構築します。
この際のベースラインには以下のデータが必要になります。
①インベントリ/ディスカバリデータ
インベントリデータはインベントリ収集ツールで収集します。
この時に注意すべき点は、必要なデータがIT資産管理業務システム(IT資産管理リポジトリ)と紐付され、自動的に突合・整合化できるようなデータであることです。
インベントリで取得可能な物理識別子(シリアル番号)を論理識別子(資産管理番号)と紐付て自動化します。
サーバー環境の場合は、ILMT や、Oracleサーバーへ直接アクセスや、SAP BASIS へのアクセスにより必要な情報を収集します。これらの情報はいずれも、② の Terms & Condition において設定されるメトリクスと照らし合わせ、コンプライアンスの適合性検証を実施することが求められます。
②契約(購買/保守契約など)、利用規約(Terms&Conditions)発注書情報など保有する資産の正台帳を構成する情報。
③データセンター/サーバー環境のシステム構成情報
アプリケーションサーバーやDB のライセンス割り当て情報
④デバイスライセンス/ユーザーライセンスの割り当て情報
ある特定のソフトウェアメーカーの監査対応だと②に関してはメーカーが持っていて、ユーザーは①を準備することがありますが、実際の運用管理では様々なメーカーに対応し、クライアント環境からデータセンター環境まで製品毎に異なる利用規約を遵守して運用することが求められますので、②を棚卸することが大切です。
また、割り当て情報があって、初めて「変更管理」が可能となりますので、割り当て情報も管理することが大切です。